みんなが待ってた!セレッソ大阪のバドミントンが超楽しみな件

こんにちは!

バドミントン情報を届けるブログ「バドミントン・アーカイブ」の管理人スカラー(@badminton_crow)です。

大阪の…いや、日本のバドミントン界を変えるかもしれない。そんな大きなニュースを見かけました。

参考 「バドミントン王国・大阪」復活へ、セレッソとタッグ産経ニュース

大阪に、バドミントンのトップチームが戻ってくるかもしれない!!!

これって、大阪のバドミントン関係者みんなが待ってたニュースですよね!!!

セレッソ大阪のバドミントンスクール

セレッソ大阪のバドミントンスクールはすでに2019年5月から始まっており、スタートに際して記者会見も行われていたようだ。

セレッソ大阪スポーツクラブの宮本功代表理事は、以下のように述べている。

世界に通じる選手を育てる育成クラブのノウハウをバドミントンにも展開し育成のピラミッドをつくり、地域の子ども達を育てて、種目に関わらずセレッソブランドを地域に根付かせ、地域の皆さまと接点を増やしていきたいと考えております。

引用元:「セレッソ大阪バドミントンクラブ」 設立記者会見を行いました|セレッソ大阪オフィシャルウェブサイト

また、セレッソ大阪バドミントンスクールマスターの岩城ハルミ氏は、以下のように述べている。

かつて大阪にはトップチームがあり憧れの選手が身近にいました。しかし現状は大阪になく子供たちがトップ選手と触れ合う機会がありません。セレッソ大阪は育成型クラブであり、素晴らし選手を育成されています。今回セレッソ大阪と一緒に活動していく中で、育成ピラミッドをつくりトップチーム、世界で活躍する選手を育てることがここ大阪で実現できると感じております。

引用元:「セレッソ大阪バドミントンクラブ」 設立記者会見を行いました|セレッソ大阪オフィシャルウェブサイト

この会見内容から読み取れることは、大きく分けて2つあると思う。

  1. トップチームを頂点とした育成ピラミッド型のクラブを、大阪に誕生させる
  2. セレッソ大阪の育成ノウハウを、バドミントンにも活かす

これらは、大阪のバドミントン界が抱える問題を大きく改善するものであると思う。順番に見ていこう。

問題の所在

現在、大阪のバドミントン界が抱える大きな問題は「トップチームの不在」「育成システムの不在」であるとわたしは考えている。

Tough & Smile の時代

問題の1つ目は「トップチームの不在」である。かつての大阪は「バドミントン王国」だったそうだ。女子は三洋電機やサントリー、男子はNTT関西に象徴されるように、トップチームが大阪にあった。

また、三洋電機の「お膝元」には全国上位常連校の四條畷学園があって、J Sports の解説などでおなじみの北田スミ子さんをはじめとした 日本を代表する選手がたくさん輩出される仕組みも整っていた。

これを現在に当てはめて考えてみると、ふたば未来学園と日本ユニシスが同じ県内にあったようなものだろう。 いまの40-50代ぐらいの人たちが現役時代のころ、いかに大阪のバドミントン界が「黄金時代」と呼ぶにふさわしいものだったかは、想像に難くない。

わたしはその「黄金時代」の頃を知らないけれど、わたしがバドミントンをはじめた頃はちょうど「オグシオ」ブームのときで、三洋電機が日本リーグ8連覇という前人未到の記録を樹立していく真っ只中であった。

Photo by Ashton Mullins on Unsplash

日本リーグ(現在の S/Jリーグ)の最終節 2日間が大阪の守口市総合体育館で行われていて、トップ選手のプレーを間近に見ることができた。

ごく普通の公立中学校でバドミントンをはじめたばかりのわたしにとって、初めて見るトップ選手たちのプレーはあまりにも衝撃的だった。いまでも初観戦の日を鮮明に覚えている。

あの日以来、バドミントンに対するモチベーションが比較にならないぐらい高くなったし、自分の中でのプレーのお手本が「学校の先輩」から「日本のトッププレーヤー」にかわった。

少なくともわたしにとって “Tough & Smile” を掲げる三洋電機のバドミントンチームは地元のシンボルだった。憧れだった。誇りだったのだ。

おそらく、わたしのような経験をしたバドミントンプレーヤーが、大阪にはたくさんいることだろう。夢を持った子供たちもたくさんいたはずだ。しかし、そうした贅沢な環境が今はもうなくなってしまった。これは大阪のバドミントン界にとって大きな損失である。

地域で育てる

問題の2つ目は「育成システムの不在」である。大阪には地域での一貫した育成システムがなく、各自の「自助努力」に頼るしかない状態だ。

大前提として、大阪はバドミントンに対する熱の高い地域であると思う。

たとえば大阪府代表の小学生(特に女子)は、毎年のように全国大会の上位に名を連ねている。しかしその先がない。 かつてのように「四條畷学園へ行って全国のトップ選手になる」というルートを取ることは少し難しそうだ。

近年、女子は四天王寺が中学・高校と成果を上げている。それでも四天王寺にはごく限られた人しか入学できない。それ以外の人がやれる環境が用意されていない。

男子に至っては事情がさらにひどい。東大阪大学柏原いう名門高校はあるものの、中学校がほぼ完全な空白地帯になっている。

中学バドミントン、「部活動」ありきの現行制度はおかしい

「子供はバドミントン強くなりたいという気持ちを持っているのに、それを叶える環境がない」という言葉を、親世代の人たちからよく耳にする。

大阪の若きバドミントンプレーヤーたちは、どうしているのだろうか。答えは「自助努力」である。

周りの大人がその場限りの環境を作ってあげて、そこで自分の子供を強くさせている。

しかし、こうした「自助努力」に頼っている状態では、トップ選手が偶発的に生まれることはあっても、継続的に生まれることはないだろう。地域での育成システムは、いまの大阪に強く必要とされている。

残る可能性

とはいえ、悲観的なものの見方をするのは早計だ。特に「人材」という面で言えば、大阪府の充実ぶりはかなりのものである。

レディースの試合を見に行ったり、大阪の東のエリアで市民戦に出たりすると、とんでもなく強い人が平然と出ていることがある。

  • 「あの人は、20年ぐらい前の三洋電機の選手だよ」
  • 「あの人は、インターハイのチャンピオンだよ」
  • 「あの人は、昔トリッキーパンダースにいた人だよ」
  • 「あの人は、○○オリンピックに出場した日本代表の選手だよ」

あまりにもこういうことがたくさんあるので、段々と感覚が麻痺してくるけれど、他県から見たらこれがどれだけうらやましいことか。

大阪という地には本当に素晴らしい人が揃っている。あとはそうした「人」が最大限に活躍できる場さえ用意できれば、一気に風向きが変わりそうな気がする。

問題の解決:サッカークラブと組む

Photo by Arno Smit on Unsplash

そこで、セレッソ大阪とタッグを組んでバドミントンをやることになった…というのが今回の経緯なのだろう。少なくとも、記者会見の内容からそのように読み取ることができる。

サッカークラブが、他のスポーツへ

サッカークラブが他のスポーツに参入するというのは、ヨーロッパのクラブだとよく見られる事例らしい。 日本国内でもいくつかのクラブがすでに取り組みを始めている。

Photo by Nathan Rogers on Unsplash

たとえばセレッソ大阪で言えば、北京オリンピック銀メダリストの朝原宣治さんが主宰する「NOBY T&F CLUB」との業務締結を行っている。

>参考:セレッソ大阪 × NOBY T&F CLUB

また「サッカークラブがバドミントンに参入する」という事例もある。コンサドーレ札幌や、AC長野パルセイロは、すでにバドミントンに参入しており、S/JリーグII(2部) にまで昇格してきている。 近い将来、サッカークラブと組んだトップチームがS/Jリーグに参戦することになるだろう。

他にも、アルビレックス新潟はバスケットボールチーム(日本初のプロバスケットボールチーム)を持っており、Bリーグにも参戦している。

このように、サッカークラブが他のスポーツに参入する先行事例を、すでにいくつか挙げることができる状況にあるのだ。

「普及」「育成」も行う

また、トップチームを作るだけが目的ではないことも合わせて確認しておきたい。「強化」「育成」「普及」のすべてを担うつもりらしい。現に、開講されているセレッソ大阪のバドミントンスクールでは、バドミントン初心者の受け入れも行っている。

最初の方に引用した記者会見の内容の一部を、振り返ってみよう。

今回セレッソ大阪と一緒に活動していく中で、育成ピラミッドをつくりトップチーム、世界で活躍する選手を育てることがここ大阪で実現できると感じております。

引用元:「セレッソ大阪バドミントンクラブ」 設立記者会見を行いました|セレッソ大阪オフィシャルウェブサイト

代表理事の宮本さんと、バドミントンスクールマスターの岩城さんの口から、「育成ピラミッド」という言葉が共通して登場していることに注目したい。

Photo by Simon Matzinger on Unsplash

ピラミッドというからには、底辺層の充実が必要だ。そのために必要なのはもちろん「普及」である。普及のためには、バドミントンをやったことがない人へ、いかにリーチするかが重要だろう。

スクールでは、まずはラケットでシャトルを打ち合う楽しさや体を動かすことの爽快感を体験していただき、将来的には選手強化のための環境を充実させ、世界で活躍する選手を育成していきたいと考えています。

引用元:セレッソ大阪バドミントンスクール

普及からはじめて、最終的にたどりつくところが「ピラミッド」の頂点。すなわちトップ選手である。「トップ選手を自分のところで育てる」というのは、まるで三洋電機がやっていた大東ジュニアのようだ。

ましてや、セレッソ大阪というサッカークラブは「育成型のクラブ」としても名高いことを想起すべきだろう。セレッソ大阪は日本を代表するプレーヤーを数々排出してきた。香川真司、乾貴士、柿谷曜一朗、清武弘嗣、山口蛍、南野拓実…など、あまりにも豪華な顔ぶれだ。

その育成ノウハウがバドミントンにも活かされるのだから、それはもう楽しみで仕方ない。

大阪府バドミントン協会のバックアップもあり?

さらに楽しみなのが、大阪府バドミントン協会もセレッソ大阪のバドミントン参入に対して協力するんじゃないか、と考えられる点だ。

冒頭で紹介した産経新聞のインタビューでは、大阪府バドミントン協会の副会長がこんなことを言っている。

宇治副会長は「夢よもう一度じゃないが、子供たちがトップ選手の活躍を身近に感じられるような環境をつくりたい」と話す。

引用元:「バドミントン王国・大阪」復活へ、セレッソとタッグ

サッカークラブ、オリンピック選手、大阪府バドミントン協会がガッチリと手を結んで歩み始めている。新聞記事のタイトルにもある通り、まさに「バドミントン王国・大阪」復活への兆しが、とても感じられる。

大阪出身のわたしとしては、セレッソ大阪がバドミントンを始めることが楽しみで楽しみで仕方ない。

これは絶対に、いいものになる。

そう確信しています!!夢のある話だなあ!!!

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