バドミントンにも4種類のグリップの握り方があるって知ってた?

俺は知らんかった!!!!!!11!!1!

こんにちは、バドミントン情報を届けるブログ「バドミントン・アーカイブ」の管理人スカラー(@badminton_crow)です(最初のは何

わたしは、バドミントンを始めてから14年たっています。他の多くのプレーヤーと同じように、わたしも「最初の頃はグリップの握り方がわからない!」というところから始まっている。

世界バドミントン連盟(BWF) が出版している「BWF 公式指導マニュアル」によると、バドミントンのグリップの握り方は大きく分けて4種類あるのだという。

今回は、“BWF Coaches Manual Level1” 79-83頁 に依拠しながら、グリップの握り方について見ていくこととしよう。

※予め言っておくと、このエントリーは試合などに何度も出場している「脱・初級」以降のレベルの人を対象に書いているので、初心者のみなさんは最初に紹介する「basic grip」だけを習得してもらえればOKだ。

4種類の握り方

基本の握り(basic grip)

基本の握りは「イースタングリップ」「包丁握り」などと呼ばれたりする。 少数ながら「Vグリップ」と呼ぶ人もいるんだとか。

人差し指と親指で「V」の字を作ってグリップを握る。残りの3本の指も人差し指側につけてしまおう。このとき、グリップと「V」の間には「遊び」の空間があるといい。手の小さな小学生でなければ指1本ぐらいは入るはず。肝心なのは、力を入れて握り込みすぎないことだ。

画像出典:BWF公式動画

チェックすべきポイントは「V」の位置。bottom of the “V” すなわち、親指と人差指のつけ根が下の図の通りの場所にあればいい。

画像出典:”BWF Coaches Manual Level1″ p.80

この基本の握り(basic grip)は その名の通り「基本的な握り方」なので、普段はこれを使うといいだろう。

特にスマッシュ、カット、クリアーのようなオーバーヘッドストロークや、ドライブなどプレーヤーの目線と同じ高さの球を打つのにも向いていると言える。フォア、バック問わず使用可能。

サムグリップ(thumb grip)

日本では「サムアップ」とも呼ばれている、バックハンドの基本的な打ち方の1つ。

普段はあまり意識することがないかもしれないが、ラケットのグリップは八角形である。その最も長い辺の部分に親指の腹をベタづけする打ち方が、この「サムグリップ」だ。

出典:”BWF Coaches Manual Level1″ p.81

よく「バックハンドは親指で押すように打つ」と言うけれど、その言葉がひとり歩きしてしまってラケットのヘッドが返せない人が多い。この「サムグリップ」の握り方がいい場面もあると思うけれど、伸展と屈曲だけで打たないように気をつけてほしい。相手のショットに対してパワー負けするのは目に見えている。

この「サムグリップ」は、バックハンドで体の前にきた球を打つときに使うといいだろう。具体的なショットで言えば…

  • ネット(ヘアピン)
  • ネットキル(プッシュ)
  • サーブ
  • ドライブ

ただし、この親指のベタづけの「サムグリップ」でフォアハンドのショットを打つことはほとんど不可能である。したがって、フォアハンドとバックハンドでいちいちグリップを握り変えないといけないのが、サムグリップの難点だといえる。

だから、わたしは次に紹介する「コーナーグリップ」を個人的にはよく使っている(この辺は好みだと思いますが)。

コーナーグリップ(corner grip)

バックハンドの基本的な打ち方の1つ。先ほど紹介した「サムグリップ」のように親指の腹をベタづけせず、親指をずらす打ち方が「コーナーグリップ」である…とでも言うことができるだろうか。

最初に紹介した「基本的な握り方(basic grip)」をベースとして、八角形になっているラケットの角っ子の部分(corner)、つまり最も狭い辺のところに親指をずらして打つ。以下の図を見てみよう。

画像出典:”BWF Coaches Manual Level1″ p.82

先ほど紹介した「サムグリップ(thumb grip)」と比較すると、「基本的な握り方(basic grip)」から親指を少しずらすだけで使えるのがコーナーグリップの魅力であるとわたしは感じる。つまり「フォアハンドとバックハンドで、グリップを握りかえる必要がない(親指をずらすだけでいい)」というのは大きな利点だ と思う。

この握り方でチェックすべきポイントは、親指の位置だろう。サムグリップの親指の位置と、コーナーグリップの親指の位置を比較してみてほしい。

さて、コーナーグリップはバックハンドのショットを打つときに使う。特に自分の体の近く、あるいは少し後ろの球をバックハンドで捉えるときに使うといいだろう。具体的には…

  • ドライブ
  • レシーブ
  • クリアー
  • スマッシュ
  • カット

トップ選手を見てると、ハイバックで入るときなどはこの握りの人が多いように感じる。BWF公式指導マニュアルが推奨してるのは「体の前はサムグリップ、横と後ろはコーナーグリップ」なんだけど、使い分けがややこしすぎるので、わたしは全部コーナーグリップをベースにしている。

ただし、わたしの場合ハイバックだけは違うグリップの握り方をしている。それが次に紹介する4つ目のグリップだ。

ウエスタングリップ(panhandle grip)

最後に紹介する握り方が「ウエスタングリップ」である。 初心者がバドミントンのラケットを握ると、99%以上の人がこの握り方をする。わたしもそうだった。

ウエスタングリップは「フライパン握り」とも呼ばれている。英語では panhandle grip なのだが、研究用の優れた英和辞書として定評のある『リーダーズ英和辞典』によると、panhandleは「フライパンの柄」のことだそう。

いわゆる「イースタングリップ」を身につけてもらうために「ラケットは、フライパン握りじゃなくて包丁握りですよー」って指導する人を何人か見かけたことがあるけれど、あれはズバリその言葉通りだった、ということがわかる。

チェックすべきポイントは「V」の字で握ったときの、親指と人差指の交差する位置だろう。以下の図のようになっていればOKだ。

出典:”BWF Coaches Manual Level1″ p.83

フライパン握りだと、「回内と回外」ではなくて「伸展と屈曲」で打とうとしてしまって力が伝わりにくいうえに、バックハンドの捌きも難しくなる。

だから、ウエスタングリップは一般的に「悪い例」として用いられる。しかし、実はウエスタングリップも優秀なグリップと化す場面が2つあることをご存知だろうか。

1つはフォア側で自分の体の前の球を捌くとき。つまりネットキル(プッシュ)など。日本が誇るスピードスター嘉村健士選手などを見ればわかるように、前衛などではウエスタングリップ気味に握っておくとうまく捌ける場面もあるようだ(わたしは普段やってないけど、いずれチャレンジしてみたい)。

もう1つはバック側で自分の体よりも後ろにきた球を捌くとき。「ハイバックが苦手」という人はとても多いけれど、じつはこの「フライパン握り」を使うとちゃんと飛んでくれる。

「マジかよ!!」って人のために原文も載せておこう。

The panhandle grip is used for : backhand strokes when the shuttle is well behind the player (e.g. backhand dropshots)

出典:”BWF Coaches Manual Level1″ p.83

その他グリップの握りに関すること

以上、4つのグリップについて見てきた。

最後に「グリップの握り」に関連した事項をいくつか紹介して終わりにしよう。

ラケットを長く持つか、短く持つか

バドミントンをやっていると「グリップを長く握る」か「グリップを短く握るか」という点で悩むことがあるかもしれない。

長く持てば、遠心力がはたらいて強いショットが打てるけれど、その分操作性には劣る(作用点が遠くなる)。

短く持てば、その逆。操作性は良くなるけどパワーの面で劣る。

これは野球と同じ。

短く持てばバットの芯にあたりやすくなるけど飛距離は出にくい。長く持てば飛距離は出やすくなるけどバットの芯に当てるのが難しい。ホームランを打てるバッターほどバットを長く持っているのは、そういう理屈だ。

小指・薬指で支えるべきか、人差し指・親指で支えるべきか

ラケットを持つとき、どの指で支えているだろうか?これも意外と人によって意見が別れるところだ。

「人差し指+親指メインでラケットを握っておいて、インパクトの瞬間だけ中指+薬指+小指を握り込む」という握り方と「中指+薬指+小指メインでラケットを握っておいて、インパクトの瞬間だけ人差し指+親指を握り込む」という握り方とが考えられる。

前者は回転半径が小さくなって作用点が近くなるので、クロスネットのような繊細なショットに向いている。

後者は回転半径が大きくなって作用点が遠くなるので、クリアーやスマッシュのようなパワー系のショットに向いている。

これについて何人かトッププレーヤーに話を聞いてみたことがあるけれど、見事に意見が割れていた。だからあなたも好きな方を選べばいいと思う。

いやー、グリップも奥が深い!

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